2015年10月25日(日):第24回合同勉強会


更新:2015/10/25


【ロゴセラピー入門】


    今回は,静岡福祉大学社会福祉学部福祉心理学科専任講師,臨床心理士の草野智洋先生をお招きし,ロゴセラピーについてご講義いただきました。

    以下は,ロゴセラピーについて草野先生にQ&A形式でご説明いただいたものです。



    • ロゴセラピーとは何ですか?

      ロゴセラピーとは、ギリシャ語の「ロゴス(logos;意味)」という言葉と「セラピー」を組み合わせた言葉で、あえて日本語に翻訳すれば「意味による癒し」となります。ロゴセラピーの創始者であるヴィクトール・フランクルは、人間にとって最も根源的な動機は、「自分の人生を意味あるものにしたい」という「意味への意志」であると考えました。意味への意志を満たし、意味のある人生を送るためにはどのような生き方をすれば良いか。そうした自分の人生に対する態度(向き合い方)を教えてくれるのが、フランクルのロゴセラピーです。

    • ロゴセラピーは心理療法の一種ということでしょうか?

      言葉の響きからロゴセラピーは心理療法の一種であると思われがちですが、厳密に言えば、ロゴセラピーは心理療法・哲学・人間学の三領域にまたがる理論体系として定義されています。ロゴセラピーを学ぶということは心理療法のテクニックを身につけるということではなく、フランクルが提唱する人間観と世界観を理解し、セラピスト自身がその人間観や世界観に基づいた生き方をすることが何より大切だと言われています。

    • 臨床心理士がロゴセラピーを学んで役に立つのでしょうか?

      私たちは臨床心理士である前に一人の人間です。自分の人生に意味を見出し、肯定的な世界観をもって生きていくことは、どのような人にとっても望ましいことではないでしょうか。また、奇妙な喩えですが、セラピストが料理人でセラピーが料理だとすると、ロゴセラピーというのは新しい料理の種類ではなく、どんな料理にもよく合う新しいダシの取り方のようなものだと私は思っています。それぞれの料理人が得意とする料理が、ロゴセラピーという新しいダシを加えることによって、さらに味に深みとうまみが増す。このようなイメージですので、どのようなセラピーを専門とするセラピストにとっても、ロゴセラピーの世界観と人間観を学ぶことは役に立つことだと私は思っています。



  • 企画
  • 学習院大学大学院生

  • 場所
  • 法政大学 市ヶ谷キャンパス 大学院棟202教室

  • 参加費
  • 500円

  • 開催日時:2015年10月25日(日)
  • 13:00~16:00 勉強会
    16:10~17:00 SGCPを語る場
    17:30~21:00 懇親会(希望者9名)

  • 参加者
  • 20名(男性:15名 女性:5名)
    大学院生:15名(M2:9名 M1:6名) 学部生:1名 修了生:4名
    初参加者:2名

  • 参加校
  • 8大学院 1大学


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